8月の定例会◆(不登校・引きこもり・ニートを考える会)
8月の定例会◆(不登校・引きこもり・ニートを考える会)
場所:クロスパル高槻 4階 第4会議室
当事者・保護者・支援者問わない相談、交流、学びの場です。
参加希望の方は事務局までお申込みください。詳細はこちら
※参加者は中部から西日本全域にわたります。遠方の方もご遠慮なく。
【高槻市青少年センターと共催で行っています】
8月の定例会◆(不登校・引きこもり・ニートを考える会)
廃墟と化したワンダーランド
錆びついてか動かない古い器具、うるさいだけで面白くない遊具、大した広場やベンチすらなく、辺りはコンクリートやブロックで一面埋め尽くされているが、それが分からないほどにすき間から雑草が生えている。誰もが見たことがあって、想像することができる廃墟と化した施設。かつては、隔離してもらうための高い入場料や使用料を払って、理解しがたいドラマが展開される部屋に詰められたり、変な乗り物に乗せられたりした。それだからか、退廃はしていてもこの奔放な元施設の空気の方が、私にはまだましに思える。3,40年も前の昔話ではあるが、ただの人混みであっても、それは今の空気とは違った。日常的に誰彼となく生まれてくる「活気」や、近所のほとんどの人たちが楽しみに集まった業者に頼まない手作りの夏祭りを、今の子どもたちは知らない。だがこの活気が消えた「空気」なら、子どもたちはよく知っている。経済屋や政治屋たちは、かつてあった「活気」を取り戻そうと、何丁目かの夕日を再現するための古い器具や遊具を指さしては、そこで働けばいいし、気に入らないのなら新調すればいいなんてことを言うけども、子どもたちはこの退廃した「空気」に詳しいので、大人たちの言うことが単なるまやかしであることを、どこか分かって騙されたふりをしている。そもそも活気がないから作りだそうとしている空気に慣れている。いつの時代も大人が入り込むことのできない子どもたちの青春はある。最近の経済屋や政治屋は金のこと以外は考える物差しがなくて、もっと何も考えなくなった。インバウンドやらIRやらを次世代のためと言いながら。望まれてもいない場所に駅を新設し、近隣と競争して消費者をかき集めては、新たな商業地や居住地になる街をでっちあげ、箱物資産価値を捏造している。その昔、施設ばかり立ててその中身が何もないことを箱物行政と呼んでいたが、現在は老朽化や人口減少などを理由に既存箱物を縮小新設し、そうやって作った余剰地も含めた不動産金融業に行政が乗っかっている。誰も夢にも見ていない幻の開発が善い行いかのごとく、しめやかに金が金を産み続ける。いくらお金をもっても、貯金があったとしても、皆が貧しい時代になった。
なぜにこんな社会になったのか、今に始まったことなのか。2,30年前には「景気」のせいだと言われていた。バブルが崩壊し不景気になったせいで、活気はなくなりみんな「元気」もなくなったと。だから、「景気」さえ良くなれば、また元のように元気を取り戻すことを多くの人が信じていた。戦争直後、もっとも貧しい不景気を乗り越えてきたのだから、必ずや同じように景気はまた自然に回復し、日本経済は元気になるはずだと。多くの人がそのようなドラマを懐かしみ共有したがっていた。今でも、ネット産業や仮想通貨などとは言ってはいるが、基本的には変わっていない。もうそろそろこの
ワンダーランドから抜け出さなくては不味いのではないか。それが間違っていたせいで10年20年と経済は失われ続けて、今は30年か?解放された遊園地のすき間から伸びた雑草のごとく、奔放に生きることもできるが、ここは人が生活する場所ではない。この古き悪き時代を脱出しなくてはならない。では何が間違っていたのか、まずはその順番、景気が悪くなったから元気がなくなったのか、元気がなくなって景気が悪くなったのかについてを正さなくてはならない。当然、後者に理がある。なぜなら、戦争が終わったから人は明日に希望をもてるようになり、子どもがたくさん産まれ、貧しくとも人は元気になり、そして景気は良くなっていったのだったからだ。景気が良くなって人が元気になるというのは嘘である。むしろ、景気が良くなればだんだん元気がなくなっていくというのが、高度経済成長やバブルなんかの歴史が証明しているではないか。大金を手にすれば、アドレナリンが分泌されるようなことは、やがてその大金を守らなくてはならない抑うつに変わるか、投機や博打などの過剰興奮依存へと変わるしかない。それは人が元気を失うことである。バブルは破滅的な遊びであったし、24時間戦えますかなんてテレビCMで言ってたのだから、その時代の大人たちは残りの元気を振り絞って、景気を支えようとしたのだ。
先進国や新興国なんて言われた国々の多くは、歴史的には一つの到達を経験しているのだろうし、これほどの規模で衣食住に満たされることはかつてなかった。もうパンぐらいであれば、分け与えることもなく、誰かが少しでも働けば、他人からでも一日一人一個くらいは廻ってくる生産や流通がある。それが過剰とも偏向しているともいえるが、物質的に充足した世界はすでにある。私たちは何のために競争するのか、今までの競争は何だったのか、より分からなくなってきている。バブル崩壊前、一億総中産階級と言われ、一つの到達を経験した日本では、関係性の希薄とか人の心が問題になった。物質的には満たされても、人の生の拡充の頭打ちがその時代にはあった。そして希望が無くなってから、だいぶと経つ。私たちが元気がないのは景気のせいではなく、ただ希望がないからではないか?私たちは今一度、経済成長という間違いから学ばなくてはならない。
2022年7月16日 髙橋淳敏
6月26日(日)7名の参加がありました。定例会に参加して初めて鍋の会に参加してくれた方や、一年ぶりの参加の方、親御さんの参加などもあり久しぶりの鍋の会が開催されました。みんなで集まってから何鍋にするか考え、買い物に行く組と、残っておにぎりや食器などの準備する組とで分かれて14時前には鍋が完成しました。この日は豆板醤の辛みそ鍋でした。自己紹介の時間では、小さいとき楽しかったことや得意だったことを話しました。しんどかった時期のことを思い出すこともあり一人一人自分の生きてきた道をかみしめながらゆっくりと話しました。次回は7月24日の日曜に今回と同じカフェコモンズでの開催予定です。初めての方もぜひご参加ください。(くみこ)
7月24日(日)おしかけ鍋の会 12時~16時 第473回
場所:カフェコモンズ
待ち合わせ:11時45分にJR摂津富田駅改札前
参加費:カンパ制
参加資格:鍋会参加前後に定例会に参加していただけたらと思います。
※集まってから手分けをして鍋を作りたいと思います。
もちろん差し入れなども大歓迎です!みんなで集まりましょう。
7月の定例会◆(不登校・引きこもり・ニートを考える会)
6月18日(土)15名(内家族の方は3組)参加でした。初めにニュースタートがどのように引きこもりについて考えているかを話しました。今回のヴォイスにも載せましたがフランスからの2人のアーティストへのインタビューの中で、「人生を一本道に例えた人がいて、引きこもったことはその一本道から落ちて履歴書に穴が開いたという表現をした。そのことが印象的だった。」という話しがあった。おそらく日本ではこのように考える人は少なくないだろう。そもそも人生が一本道なわけはないのだが、この考え方が広がっていくのは戦後。就職してそこでずっと働き続けることで安定した生活が待っているという。この太くて安定している幹はバブルの崩壊などでやせ細っていくのだが、かつての安定を戻そうと幹を太くしようと、状況は変化しているのに同じことを繰り返してきた。太く思われていた一本道にしがみつく、この無理がある状態が始まった1990年代ごろから引きこもりも問題と言われるようになる。
就職活動は企業がやるべきことだ。働いてくれる人材が必須なのは企業側で、これから生きていこうとする若者にとっては企業に就職すること以外にもたくさんの道はあり、就職が唯一の一本道なわけはない。そのはずなのにもう何十年の間も大学生や若者とって自己責任でやるべきことになっている。本来は勉強したり、どう生きていきたいかに向き合い仲間と時間を過ごすための期間に就職活動をさせられる。フランスのかれらにとって印象的だったということは、フランスでは日本ほどこの考えに縛られていないということなのだろう。
皆さんの話しからは、引きこもった原因は完璧主義だからという意見がありました。ゼロか100かでしか動けないのでやると言ったら真面目にとことん疲れ切ってしまうまでやってしまい、その後休み休み中途半端にでも関わり続けるということはできなくて完全に行けなくなってしまう。何かを完璧にするということは正解があることなら可能だろうが、本来生きること生き方に正解なんてなくて間違えもないはずで、それこそ親以外にもいろんな生き方をしている人に出会っていくことこそ何よりも必要なことだろう。また自分のやりたいことを努力して頑張るというのとも違い、やらなくてはならないだろうということを完璧にしようとしてしまうということに近いのだろう。せねばならないにがんじがらめで動けなくなる人も多いのではないだろうか。
他にも、
「子どものために」ではなく「自分のために」ここに来ました。
相手(たとえ家族であっても)はこう考えているだろうなと決めつけたり、そっとしておくのではなく、エネルギーのいることだし波風が立って痛くて苦しいことかもしれないがちゃんと聞くこと。
周りに、家族でさえも肯定する人がいない。あんたは大丈夫だと背中を押せない。
など、参加されてる方同士でも意見を交換したりいろんな話をすることができました。初めての方もぜひご参加
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