NPO法人 ニュースタート事務局関西

まごのてコラム 第1回 【 立ち上げに至るまで 】

By , 2012年6月15日 4:02 PM

ニュースタートの活動から生まれた『日本スローワーク協会』。
そして、そのスローワーク協会から出口さんが立ち上げた便利屋【まごのて】。

立ち上げに至るまでの経緯や【まごのて】の今をお伝えするため、
発起人である出口さんに質問に答えて頂きました。

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Q.『まごのて』を立ち上げようと思ったきっかけは?

A.僕の心の中には、「人はなぜ生まれて来て何のために生きているの?」という問いが、
家族の病気や、周りに流されるように勉強する意味も分からぬまま高校へ進学した自分、突然の交通事故で職を失った父の姿などを通してくっきりと浮かび上がり、今でも持ち続けています。

「その問いの答えが出ない・・・」と、長らく引きこもっていましたが、本やせざるを得ない状況などにぶつかり、見たり、聞いたり、感じながら少しずつ「生きながらその問いの答えを探そう」という気持ちに次第と変わっていきました。

生きながら・・・しかしどうやって生きて行けば?という新たな問いが僕の前に顔を覗かせました。食べなければ生きられない・・・住む場所もなければ生きて行ける自信など見当たらない・・・。
生きている人達の中で自分の小さくとも何かできる事をして、その対価としてお金を頂き、そのお金を食べ物や住む場所に変えて生活をしていく。
その問いに対し具体的な答えを出すため、自立支援団体の力をお借りして、僕は、どうやって生きて行けば・・・の問いに「働く」を選びました。

生きていく選択肢として「働く」を選んだ自分。
次は「働く」という現場で、新たな問いが僕の前に立ちはだかりました。
アルバイト、契約社員、正社員という現場の中で、時代を背景にリストラ、倒産などを間近に垣間見ました。
「明日からどうしよう?」「次の働く場所が見つからない」「お前は若くていいなぁ」「子供が二人いるのに」生きるために働く事を選択した人達のそんな声を聞く内に、今度は引きこもりながらではなく、働き生きながらにして再び「人はなぜ生まれて来て何のために生きているの?」に上乗せして「何のために働いているの?」という問いが僕の前に立ちはだかりました。

その問いは生きながら探そうと「働く」を選んだ自分・・・では「どう働けばいいのか?」という問いが新たに生まれました。

そこで、インターネットや近くにいる人達から見聞きして知った、「新しい生き方」「新しい働き方」をともに模索しながら実践の場を作ろうとしている、ニュースタート事務局関西から生まれた日本スローワーク協会に魅かれ、活動に参加する運びとなりました。

参加した次には、「ここで自分は何をしたらいいの?」「どうやって生き方や働き方を模索したらいいの?」という問いが生まれました。

僕の場合は、小さくとも自分ができる事をと、地域の暮らしのお手伝いをさせて頂く「まごのて」を立ち上げました。

この街に住み、生きることを選択している人達の繋がりの中で仕事を作り、自分から生まれた問いと向かい合いながら暮らすことを選択した自分。
生まれてくる数々の問いが「まごのて」を立ち上げる大きなきっかけとなりました。

 

つづく

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