直言曲言 第338回「参政権」
今回の参議院選挙から18歳以上の人に選挙権が与えられる。参政権が拡大されるのは戦後の1945年、20歳以上の男女に拡大されて以来である。それまで、男子は25歳からであり、女子の普通選挙は初めてであった。戦前はこのように限定された選挙権の下であんな戦争が行われたのであるから、私など参政権の拡大は無条件に「良いこと」と考えていた。
1945年以来、約70年、参政権の拡大は抑えられたままである。制限選挙のままでも、あのような戦争が行われたのである。国体護持が叫ばれる中、参政権拡大など行われれば、どのような革新的な事態が現れるのか?保守勢力は参政権問題が持ち上がるたび戦々恐々としていただろう。ところが,自公勢力が国会の3分の2を占め、革新勢力を侮るや、参政権の拡大が現実化してきた。おそらくここまで来るまでには、何度かのシミュレーションが行われ、18歳以下の青年層が参政権を得ても、大した変化が起きないと高をくくられているのだろう。青年層の「保守化」も言われている。青年層の「投票率」もそれほど高いとは思えない。
参院選挙の結果はどうだったろう?英国のEU離脱など高齢層と若年層の意見の違背が目立つ今日、日本でも若者の主張が世間を驚かせても良いころだと思っている。成人以来、一度も棄権したことがない私だが、選挙による国政の転覆に期待しているわけではない。期待はしていたのだが、何回もの選挙に期待を裏切られ、期待を抱けなくなった。私は71歳、20歳で選挙権を得てから50年余。その間に衆議院と参議院の国政選挙は約30回、私など良い加減な性格だが、一度も棄権したことはない。子ども時代、貧しい生活だった私は貧困は敵だと考えている。貧困を生み出すのは自民党政治で、世界的にはアメリカ帝国主義だと思っている。アメリカ支配からどう抜け出すかはともかく、自民党政治を打倒できなければどうしょうもない。過去50回の国政選挙、毎回今度こそはと期待して来た。だが毎回その期待は裏切られてきた。最近は自民党がいけないのではなく、日本の国民がいけないのだと思うようになった。裏切られ続けて71歳。多分もう残りは10年以下だろう。その間に国政選挙は何回あるのだろう。多くて5回か6回。毎回期待をつなぐのは、しんどくなってきた。
そうだ『冬眠』をしよう。誰か選挙が目覚ましい結果に終わったら、起こしてくれ。それまで新聞の選挙結果もTVの開票速報も見ないでおこう。目標は反自民党の勝利だが、今回の参院選挙については、18歳以下の人の投票率50%以上と改憲議席阻止に目標を下げておこう。
あべさんが政権をとる少し手前でお金持ちが証券会社に召集された。あしがわるかったり。普通のお爺さんおばあさんたちだが桁の違う金を持っている。この株の集会を紹介してくれたのもセレブ家庭の社長だ。マンション不動産に特化した投資信託を必ず買えという内容で政権をとるや否や2倍に膨れ上がった(私は買わなかった)金持ちはさらにあぶく銭を増やした。あぶくとしっているから一銭も出さない。私は社会に出て働いている。労働者の中の1割に満たない正社員になれば『仕事もできない正社員め』と派遣、契約社員の先輩たちに袋叩きにあい、派遣労働を始めれば『これは全部君たちで何とかいておいて』と仕事をまる投げにされ社員はバーベキューへ繰り出す『首になりたくなかったら部長と寝たら』といわれて寝るわけがない。派遣切りに会った。こんな社会で若者が幸せをつかめるわけがない。西嶋さんは今こそ立ち上がらなくては。
まあだかな。。。つぎを待っているのになぁ。。。