NPO法人 ニュースタート事務局関西

「瓦版 オリンピック」高橋淳敏

By , 2021年8月21日 7:12 PM

よってらっしゃい、みてらっしゃい。
みなさんもご存じ。かつては古代ギリシャ人が、祭りの余興として催した運動や音楽などの各種競技。近代になって、国のお偉いさん方がご用意されましたスポーツの祭典。特に日本のあなたたちの先代が政治生命をかけて今回、この国に招致しました、ご存知オリンピック。アスリートたちが盛り上げる地球規模の一大イベント、我が日本国での開催は生涯に一度?見なければ損すること間違いなし、誰も肉眼では見ることもできない大金、巨額をかけた一世一代のスペクタクル。人間離れの肉体、驚愕の技術、なのに何故かヒューマンドラマ、感動のエンターテイメントですぞ。4年に一度やっている?いやいや、去年から延期したのです。そんな大会かつてないですぞ。事情がありまして、直接観ていただくわけにはいきませんが、ご存知みなの愛する金メッキ都市、日本という井の中では自分たちが中心にあると思い込んでいる東京、そんなところで開催されることはもうないですぞ。50年前あった?いやいや、正直今回はお偉いさん方も懲りましたようで。口が滑っちゃいましたか。たぶん100年、いやもう1000年単位で、今後、東京でいや日本でオリンピックの開催はないだろうこと請け合いです。とんでもなく希少な大会ということです。新型コロナ?さすが、もちろん知っていますとも、現在一世を風靡しているあの感染症のことですな。国のお偉いさん方も、この一年はそのことでずっと悩んでこられました。なんとかしてなかったことにできないかと。心配することなかれ、なんとこのオリンピック、その新型コロナなる稀代の悪者を退治してくれるのです。そのからくりは難しくはありません。現在、一年以上もステイホームなんて言われていますでしょ。躾けられた犬みたいに、ご馳走を前に待てと言ったり、うるさいから小屋へと帰れと言っているようで、国のお偉いさんたちにとっても、さすがに心象が悪かった。ご馳走があるわけでもありませんし、家には何もありません。国民に、ただ我慢をさせてきました。去年に引き続き、この夏も祭りもなければ、音楽イベントも学校の行事、宴会すら1年以上やっていないのです。流石にガス抜きが必要です。ほら、緊急事態宣言も効かなくなってきましたでしょ?そのところを、オリンピックはなんと。家の中での最高のエンターテイメントを、それもあなたたちが用意したという体裁で、みなさんに提供できるのです。ステイホーム、テレビの前でオリンピックを楽しむだけでいいのです。なんと楽な、なんと贅沢な。無観客で結構結構。チケットが売れなくても、お偉いさん方の懐が痛むわけではありません。痛むどころか、余計に儲かる。コロナは災害と同じ仕組みです。いつもと違うシチュエーションを、資本家はその差異にこそ価値を生み出すのです。資本主義社会においては、その差異にしか価値は無いので、不景気を脱却できないところに渡りに船でした。なんと賢いことでしょう。あなたたちも損することはありません。巨額の金はどこから?あなたの財布から一銭でも抜き取られはしましたか?いずれ雀の涙程度やもしれませんが、戻ってはきますよ大丈夫。そんなしけたあなたの財布の話しより、今はオリンピックです。楽しむことに集中しましょう、それでこそステイホーム。引きこもりを奨励する政策をするのです。さあ、注目ですぞ。といって、今回は競技場に直接行ってはいけません。テレビの前です、テレビ前。天皇もテレビの前へ。猫も犬も人間さまもテレビの前です。そう、感染拡大を防止する唯一無二の最終奥義、人流を防ぐ。家畜あつかいじゃないか?そういう気分もオリンピックを前にすれば吹き飛びますとも。オリンピックは、ワクチンよりも感染防止に貢献するのですぞ。これこそが今をときめくwin-winの発想、イノベーションともいうのかな。もう、本末転倒コロナに感謝をしなくてはなりません。オリンピックは政府にとっても国民にとってもいいこと尽くめ。しかも、コロナがあったからこそ、その価値は高まった。克服できていない?それはもう過去のことです。このオリンピック開催でこそ、コロナは克服できるのです。最高の大会にしましょう。その上、ダメ押しに緊急事態宣言を出しておけば、もうこれで人流について心配することはありません。ステイホームで視聴率も軒並み50パーセントを越えれば、補償もありますし何も問題はありません。これでひとまずオリンピック期間中の統治は心配することはありません。国民の安全と安心はここに保障されているのです。何を言われても国民の安全安心を守るとだけ言っておけば間違いありません。例え感染が拡大しても、開催の責任は問われません。因果関係が分かるころにはもう選挙は終わってますとも。オリンピックの評判が悪い?大丈夫、始まってしまえばこっちのもんです。ご存知のくせに、なんでもそうでしょ?近頃は。やっちまったもん勝ちですぞ。まさに、オリンピックという競技がそのことをまた証明してくれるでしょう。実行あるのみ。やめること?中止?まさか、そんなこと一度たりとして考えてはいけませんよ。言ったでしょ、そんなこと考えようとして会議を長引かせるような女はいらないと。まあ、ああいう言い方で問題になってしまいましたが、嘘を言ったわけではありません。会議ちゅうのは、話すことがあらかじめ決まっているのですから。閣僚会議もそう、国会もそう。みんなが思ったことを、口にはしないでしょ?決まったことだから、ちゃんと時間内に終わるのです。ほら、今までだって一度としてオリンピックをやめることが話し合われたことありましたか?そんなこと話したって収拾がつきませんし、始まってしまっては引き返せません。その点は、戦争と同じです。労働も、オリンピックも、ちゃんとやること、そして時間厳守が大事でしょ。大前提です。わかったんだったら、お偉いさんの方からもちゃんと国民へセールスの方、お願いしますよ。テレビの前です、テレビの前で国民の安心安全です。そのように言っておけば、誰も損はしないのです。それで一体何の競技が行われたかですって?見たには観たのですが、テレビの前でしか行われないので、実際どこでやられたのかも定かではなく、誰も観てはいないということで、すいません、よくわかりません。まあ、いいじゃないですか、この際そんなことはどうでも。

                      2021年8月21日 高橋淳敏

7月鍋の会報告

By , 2021年8月11日 8:26 PM

7月25日(日)カフェコモンズで鍋の会開催しました。

10名参加でした。前回の例会に初参加してくれた方が鍋会にも参加してくれたり、久しぶりの元寮生の方が参加してくれたりしました。

タイカレーとサラダを乗せたバゲッドを料理担当が用意しましたが、差し入れにポテサラとお菓子もいただきました。みんなでご飯を食べて、その後ゆっくりと話しました。

次回も同じくコモンズで開催されます。感染予防をして集まりたいと思いますのでぜひご参加ください。

8月の定例会◆(不登校・引きこもり・ニートを考える会)

By , 2021年8月11日 8:19 PM

8月の定例会◆(不登校・引きこもり・ニートを考える会)

8月21日(土)14時から (269回定例会)
場所:クロスパル高槻 4階会議室
当事者・保護者・支援者問わない相談、交流、学びの場です。
参加希望の方は事務局までお申込みください。詳細はこちら
※参加者は中部から西日本全域にわたります。遠方の方もご遠慮なく。
【高槻市青少年センターと共催で行っています】

8月29日「鍋の会」開催します。

By , 2021年8月11日 8:18 PM

8月29日(日)おしかけ鍋の会 12時~16時 第465

場所:カフェコモンズ 

待ち合わせ:11時45分にJR摂津富田駅改札前

参加費:カンパ制

参加資格:鍋会参加前後に定例会に参加していただけたらと思います。

※現在はみんなで作る鍋ではなく、こちらで料理を作っています。

料理を参加者に方に調理担当として任せたいと考えています。調理担当しながらの参加希望も興味のある方はぜひ事務局までお問い合わせください。一緒に話しながら決めていきましょう。

 

感染症予防対策:入室するときは消毒してください。一部窓を開けた状態にしています。暖かい格好でお越しください。正面向かい合っては食べないようお願いします。厨房は決まった人だけが入り、お皿を洗うときは消毒をしてもらいます。話すときはマスクをして話してください。距離は保ってください。不安に感じることなどありましたら、その場でお伝えください。

※ 中止など変更の際はご連絡しますので、参加希望の方は必ず事務局までお申込みください。

7月定例会報告

By , 2021年7月19日 2:54 PM

7月17日(土)16名参加(内家族4組)でした。クロスパル高槻での定例会は4,5,6月が中止だったので久しぶりだったせいもあるのか参加される方が多かったです。

 冒頭の話では、例えば地域の中で引きこもりに限らず心配な人(しんどそうな人)がいれば見ないようにして無視するのではなく、その本人も含めて集まって向き合って、共有して話し合うことができれば、期待されたりお節介を焼かれたり傷つくこともあるかもしれないが、その後も地域で動きやすいし隠れたりする必要はないだろう。(絵本の「ぐるんぱの幼稚園」を思い出しました。)しかし今の日本では多くの場合、社会の言う「普通」にのっとってない人がいれば、その人を含めることなく近隣の人だけで話すことになる。それは例え本気で心配していたとしても、本人にとっては陰でコソコソうわさされていると感じ、外になんて出られない、親はその子を出せない、と考えてどんどん孤立してしまうのではないか。その状況はその人個人の欠陥や病気のせいと見なされ、病院に行っても薬を飲むか入院をさせられるか、家にこもるしか選択肢はなくなっていく。みんなで話してその問題を外に出すことができず、家族だけで本人だけで抱え込むことになる。そんな状態で引きこもりがなくなるはずがない。

 皆さんの話では。小中高大学と、人間不信や対人恐怖と闘いながらも競争させられ続けてその先に「就職」という幸せが待っていると教え込まされなんとか耐え抜いてきたとしても就職して働き始めてすぐにまた次の競争社会、他人を蹴落としてでしかやっていけない社会の入り口でしかなかったことに気づいたとしたら、もう続けられなくなる。立ち止まってしまうとしても何も不思議はない。思っていた未来との違いにいら立ち、怒りは爆発する。小学校で気づき立ち止まる人もいれば、人それぞれだろうが、長く耐えて耐えてなんとかやってきた人に限ってその親は「大学の途中まで普通だったのにだんだん行かなくなって、働き出してすぐにやめてしまった。一体全体何がどうなってるのか。」と理解することが難しいかもしれない。立ち止まってからも本人は(他の人はそれでも嫌なことがあっても我慢して働いているのにそれができない自分が悪い)と自分を責める日々が始まる。でもそれはその人が真面目で敏感で優しいところがあるからこそではないだろうか。親や周りの人は、その人個人のせいではなく、競争させて比較することでしか人を評価しない社会、人よりどれだけ効率よく動けるかだけを求められるような社会のほうがおかしいのだということに気づくこと。そのことに気づかずにその先に幸せがあるかのようにレールに乗せて育ててきたことに対する自分たちの間違いにも気づいた上で、向き合って声をかけていくことしかできないのではないか。それだけでも本人との関係性は変わってくるだろう。

 他に、当事者としてもこの日参加してくれた方から、自分が今何を望むかは、もうこれ以上比較されたくない。評価されるかどうかを気にせずに生きたい。というストレートで重たい言葉がありました。家族や周りから常に言われるか言われずとも感じ取り自分で自分を抑え込んでいるということもある。自分がどう生きたいかを素直に正直に言うにはそれを肯定してくれたり率直に意見を言ってくれる仲間がいないと難しい。

今の自分ではない完ぺきな自分でなくては出てこれない社会ではなくて、そのままででこぼこのままで出てこれるような場をニュースタート関西では集まる場を作っていきたいと思います。鍋の会も大事な集まる場です。初めての方も大歓迎です。ぜひそのままの自分で出てきてください。(くみこ)

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