「『コミュ障』にならないためにどうすればよいでしょうか」
高校の部活動でニュースタート事務局関西が取材された。教室の一隅で誰とも話さず過ごす生徒を「コミュニケーション障害」というらしい。高校生はいつ自分もなるかもしれないという不安を持っていた。事務局田中氏がそれはいじめではないかと聞いたところ、いじめではなく無視しているだけだという。田中氏は、孤立するのは本人のせいではない、周囲からの関わりが必要と答えた。
コミュニケーションは双方あって成り立つ。自分もなるかもと思うのは自分だけではコントロールできないからだ。なぜ本人に原因があるように言うのだろう。関係の問題が個人の問題にすり替わっている。
コミュ障は専門用語の定義を変え使われるようになった俗語だ。
大学一年の娘にコミュ障を知っているか聞いた。「私コミュ障だから」と自分の人見知りを自虐的に言う。また仲間内で、目の前の人に「おまえコミュ障やろう」と言う時はある。その場にいない人を指すことはないという。
高校生とは違い、本人が自嘲する言葉として使っている。この使い方が変容して、関係の問題を個人に押し付ける言葉になったのではないか。
日本語は関係に注目する。目上か目下かにより尊敬、謙譲、丁寧語が使い分けられる。関係や範囲が定かでない対象は「世間」という。「世間からははみ出ないように」「世間体」を気にしなければならない。世間をお騒がせすると、法を犯さなくても謝罪に追われる。
若い世代は「世間」を使わないがその概念は持つのではないか。誰とも話さない生徒にどう対処するか教室内の世間は困っていた。「コミュ障」の使い方を変えることにより困った気持ちを言語化した。世間をお騒がせした本人が悪いだろうと。世間の範囲は定かでないから自分も不安だ。
引きこもり問題で同じことを見ている。
引きこもりとは対人関係を遠ざける状態だ。家族や社会との関係に問題がある。しかし家族は病院や保健所に相談する場合が多い。病名がつく時もある。本人に問題があるとすり替わる。
引きこもりの若者の親は子供に「好きに生きてほしい」などは言わない。「普通であってほしい」と言う。世間からはみ出してはいけないという意味だ。
この気持ちは本人が最も強く持つ。
ある若者は仲間がその場にいない人に言う悪口を聞いて苦しくなった。自分も同調しなければならない圧力を感じたからだ。
障碍者や引きこもりの若者と喫茶店をしている。仲間に自分が受け入れられているかばかり心配する人がいる。本当に必要な接客に目を向けない。
関係が定かでないと不安で、はみ出し者を作り出すことで安定を図る。世間は今もさまざまな言葉で現れる。はみ出さないよう苦慮するより、この集団心理の全体を直視することが必要だ。自分がコミュ障や引きこもりにならない最善の方法は、他の誰をもそうしないことだ。
2016年2月18日 長井潔
『366回目の鍋』
1月24日。開始時刻の12時に集まってくれた参加者の方々と共に鍋ミーティングを開きます。
「今日はどんな鍋を作る?」「食材や飲み物のリクエストはある?」「買い出し班と料理班のどちらを担当する?」
こんな感じでかなりスムーズに順序良く決めていく事が出来ました。寒い冬には温かい鍋が良いという声があったのでキムチ鍋、さらに食材には豚肉を使って豚キムチ鍋に。作る物とそれぞれの担当が決まったら、買い出し班にはさっそく買い物に行ってもらいます。歩いてすぐ見える所にダイエーがあるのでそこまで時間は掛かりません。
買い出し班が買い物に行っている間、料理班はオニギリを作る為のお米を洗ったり、鍋の素になる出汁を作ったり。
この日は初めての試みという事もあり、料理班が暇を持て余す時間があったので、今後は何かやれる事を考えていきたいです。買い出し班が食材を買ってきたら、ようやく料理班が動き始めます。主に野菜を切る人員が多めですが、ちょうどご飯も炊けていたのでオニギリを作る組とに分かれて作業していました。開始から1時間、13時には鍋も完成していて、みんなで鍋を囲んで乾杯!美味しい鍋とオニギリとお酒と……自分達で実際に動いて作った物を自分達で食べて飲んで満足する。初めての試みでこれだけスムーズに動けたのは、参加者の皆さんの力があってこそだと思います。
『367回目の鍋』
2月14日。世間的には「バレンタインデー」などという浮ついたイベントで盛り上がってますが、鍋の会はあくまでも鍋の会です。……かと思いきや、差し入れにチョコレートを持ってくる方がちらほらと……。気付けば集まったお菓子の大半以上はチョコレートで構成されていました。
それじゃあ今回はどんな鍋にしようか?チョコ鍋とか闇鍋とか言う声はさすがに流されてしまいましたが……。チョコレート自体は黒(あるいは白)が多いですが、バレンタインデーのイメージ的には赤のような気がします。そんなわけで赤い鍋が良いと言う声に、じゃあトマト鍋が良いねと決まりました。洋風? イタリアン? それっぽくする為にウインナーやチーズを入れよう!ちなみに、鍋は英語で「ホットポット」と言うらしいです。で、ホットポットの前にはその国の名が付くので、日本の鍋は「ジャパニーズホットポット」と言う風になるんですね。今回はイタリアンの鍋なので、「イタリアンホットポット」となるんだと思います(多分)。外国の方に鍋と言って通じなかった場合にしか使わなさそうな英語ですけど……。それはともかく、イタリア風トマト鍋は仕上げに形良くカットしたトマトを入れて一煮立ちで完成です。各自お椀によそったら、お好みで粉チーズを振りかけて食べる自由スタイル。鍋の熱で粉チーズが良い感じに固まり、食べる時に伸びるのがまた堪らんです。食後にも大量のチョコレートが出てきましたが、さすがに全部は食べ切れなかったですね。チョコレートが食べ切れないとか、モテる男だけが出来るバレンタインデーの過ごし方だと思ってました。つぼい。
今回記事で報告もありますが、第1回目の特別例会は「引きこもりの暮らし」をテーマに話し合いがもたれました。そこで、親元での暮らし、一人暮らし、共同生活などが比較もされたわけですが、何が貧しくて何が豊かなことなのかそれぞれで考えることになっただろうと思います。引きこもられるのは豊かだからだと、今も言われているかもしれないしかつてもよく言われていましたが、引きこもる生活は本人もその家族も貧しい暮らしになっていきます。そこで、世間並みに豊かな生活に戻ろうと、一般的に就労させたり就学させたりすることを本人も家族もまた追ってしまうわけですが、肝心の世間並みというものは貧しかったりもします。非正規雇用ばかりが増えて仕事自体が貧しくなり、地域近隣や親族などの人間関係も薄ければ、恋人もつくらず結婚もしなければ友人もなく、引きこもりでなくとも、お金がなければどのような暮らしも続けていくことができないのが、現代的に共通する私たちの生活であるようです。独りであることやお金が悪いものではないでしょうが、私たちの生活の土台にあるものは、誰かとともにあることやお金にならない日々の労働であったりするのだと考えています。引きこもるということは、現代的な暮らしに身体的に異議申し立てをしているわけで、引きこもることがきっかけで私たちの今の豊かさや貧しさについて考えることができるのだと思いました。
さて次回、第2回目の特別例会の案内です。
今度は「大学」をテーマに大学内で引きこもりについての勉強相談会をします。
2月中には時間や詳細も決定する見込みですが、現在はまだ予定ですが案内をさせてもらいます。人数に限りがありますので、必ず問い合わせの上ご参加ください。
日 時:2016年3月18日(金)時間未定
場 所:同志社大学 志高館SK265
テーマ:引きこもる大学生活(仮
参加費:飲食など実費分
申し込み必要です。
ニュースタート事務局関西は「大学生の不登校」を考える会として18年前にはじまりました。学費も上がり、就職予備校化しても雇用状況が悪くなる中、18年前は30%くらいであった進学率も今では50%を超えました。そんなしわ寄せで、「大学生の不登校」と言われる状況も増加しているように思いますが、大学の存在に振り回されてばかりいるのでなく、一度乗り込んで引きこもりの話を大学の中でしようというのが、この集まりを考えたきっかけです。
引きこもる大学生活(仮
(引きこもり・大学生の不登校についての勉強相談会)
引きこもらずにはおられない。原発は飛び散り、テロはいつ起こるかもしれない。家の外では消費者でしかなく、お金もなければ居場所もない。公園では不審者を見る目で、足を伸ばしておられない。SNSで監視されれば、秘め事なんかもありはしない。恋愛も友人も面倒だ。独りでいたい。
大学行けば解消されるか?そんなことはない。大学はそんな社会の最先端。教室には監視カメラ、時限的に部屋から閉め出され、グローバル店舗は営業しても、酒も飲めず外から酒を持ち込むこともできない。学生のことなんて、そりゃあ他人事だから信じちゃいない。出席は親にネットで管理させ、就職率ばかり見ては、学費の値上げ分を警備やキャリアコンサルタントに支払っている。大学は誰にとっての場所なのか?で、大学っていったい何をするところだったかしら?
対話もなければ、出会いもなければ、教育なんかもありはしない。ないないづくしの大学だけど、学びたいすべての人に開かれているはずでしょ?と、大学くらいはちゃんとしてもらいたい。引きこもりの問題を大学で学びたい。
まことに心もとない。しかし、最高学府だと名乗っているし言葉は通じるだろう。無理な願いを承知だが、大学は外にひらいて受け止めて、大学の外からは勇気を出して来てほしい。大学は呼ばれていくところではない。学びたい人や考え悩んでいる人が寄り合ってその場がつくられている。厄介者だと思われてかまわない。たぶん引きこもりはこの場で解放されるのだろう。私は大学のことを考えるとき、「引きこもってはおられない」となぜかいつも思うのだ。
ニュースタート事務局関西 高橋淳敏
1月のお誕生日は、元寮生のKくんだけでした。ちょっと豪華にヒレかつ定食と、プリンアラモードにしました。ヒレかつの衣づけが大変で、Hくんにたくさん付けてもらいました。パン粉が足りなくなって買いに走ってもらった程の量でしたが、やっぱり一人当たりにするとそれほど多くはなくてペロリと食べれてしまいました。大人数のご飯を用意するのって大変だと今年に入って初めての実感です。それにしても私が夕食会のメニュー決めに加わると揚げ物ばかりになってしまいます。確か前々回はのり弁風に3種の揚げ物をしたところでした。みんなから「揚げ物好きやなぁ…」の声。(く)
3月の定例会◆(不登校・引きこもり・ニートを考える会)
3月19日(土) 14時から (206回定例会)
場所:高槻市総合市民交流センター(クロスパル高槻) 4階 第4会議室
当事者・保護者・支援者問わない相談、交流、学びの場です。
参加希望の方は事務局までお申込みください。詳細はこちら
※参加者は中部から西日本全域にわたります。遠方の方もご遠慮なく。
【高槻市青少年センターと共催で行っています】