5月例会報告
5月20日(土)の定例会、参加は8名でした。(内3組の方がご家族)冒頭の話の前に、代表が25年前にその当時できたばかりの言葉でもあった「フリーター」代表としてテレビにでた時の話。フリーターと呼ばれた若者が一体どんなことを考えているのかと否定的な目で見られていた時代にその代表として出て、テレビでコメンテーターたちに質問され意見をしたと。
そして冒頭は、この毎月開催している定例の会の名前が、「引きこもりを共に考える会」であるということについて。1人が前で講演をしてそれを聞きに来る、というものではなく、対話をしたり一緒に考える会なのだということ。この、オープンダイアローグ(開かれた対話)について。例えば会社でうつになり診察を受ける。薬を処方してもらい症状は緩和され良くなったからと復帰したらどうなるか。もし同じ環境なら症状はまた戻ってしまうだろう。その人がしんどくなったその時こそ変化のチャンスだと捉え、本人と、会社や同僚、家族、医療関係者がみんなで話し合うことができれば、より良い環境に変化させることでその人はまた働くことができるようになるかもしれない。そして引きこもりの状態というのも、それに対してクローズドモノローグ(閉じられた独白)であり、誰かに対して自分の気持ちを話すということはかなり難しい。引きこもりは病気とは違い、誰もがわかるしんどさの基準がなく、親は自分たちはやってきたと、学校は他の子はできているのにと、できて当たり前でしょうという頭でこちらを見てくる。周りの社会が、その「当たり前」や「正しさ」を本当にそうかと問う視野の広さを持っているか、固まった価値観を壊す努力ができるかが大事になってくるだろう。
皆さんの話からはお子さんの今の状況や、親が今困っていることなどについて話してもらいました。コミュニケーションが取れていない中で相手がどう思っているかをお互いに想像し合っているだけで本当のところはわからない。「嫌がるだろうから」と決めつけるのではなく、「嫌か?」と聞くというよりは「どう思っているのかを聞きたい」と伝えてみてはどうか。
元当事者でもあり参加されていた方に「安心できる場」というのはどんな場だろうと聞いたら、「否定されない場」だと答えてくれました。押しつけられたりせず、嫌だと言える場であること。(くみこ)