1月例会報告
1月15日(土)9名(内家族の方は3組)参加でした。今回も冒頭こちらからお話をし、その後参加された方から困っていることや今の状況などの話をしてもらいました。
冒頭の話からは、「引きこもり問題を考える」とはどういうことかについて。コロナ後リモートが進んだこともあり家に引きこもっている人数は増えているだろう。社会全体的には沈んでいる。その中で、今は1人1人がそれぞれに何とか生き残るための解決策が考えられるが、そうではなく協力してどうやって生きていけるか考えていかなくてはならないだろう。「引きこもり問題を考える」とは「社会全体のことを考える」ということになるだろう。
親は、私が死んだらこの子はどうなる、と考える。何とか生きのびていってほしいと。その考えでいくなら引きこもっている状態というのは消費をほとんどしないで「生きのびている」ことになるだろう。でもやはりそうではなくて、楽しんで生きていってもらいたい。親も子もただ生きのびるだけではなくて、「生きる」ためにそれぞれが背中を押し合って社会でやっていけたらいいだろうと思う。
皆さんのお話からは。小さいときは明るく友だちもたくさんいたのに高校で急に学校に行かなくなった。この例会でも、中学校から進学校に進むために一生懸命勉強していてやっと高校に入ったのに立ち止まってしまうというお話は少なくありません。これは中学頃になると今まで一緒に遊んでいた友だちと競争させられて、その子よりも良い成績を取ること、蹴落として上に行くことをしなくてはならなくなる。テストの点数を取るためにしてきた勉強の末に高校に入れたとしてもまた大学に向けた次の競争が始まります。もし大学に入れても就職に向けた次の競争、就職してからもまた蹴落とし合いをしなくてはならない時もある。この仕組みにいつ絶望していつ立ち止まるかは人それぞれだと思いますが、真面目で優しくプライドの高い人ほどそのショックは大きく、立ち止まることも、怒りが爆発することもあるだろう。その時親にできることは何か。まずは自分の今までの価値観を壊して一から学んでいく必要がある。今まで通りの変わらない価値観のままで子どもに話しかけても本人には届かないし逆に怒りをぶつけられるだけだろう。親が価値観を変えることは難しく、完全に変えることは不可能かもしれない。だからこそ、他人の力が必要だ。知り合いでも親せきでもいいが違う考え方のできる人と本人が会って話すこと。親は自分にできないならそういう第3者につなげる、外へ出られるように背中を押すことをしなくてはならない。ニュースタートとしては本人に会いに行く「訪問活動」や、本人が人に会うために出てくる場として「鍋の会」などの場作りをしている。
親は自分の価値観を壊して一から作っていくためにも「生きる」ことにしっかり向き合わなくてはならない。その上で子どもを信じて外につなげること、背中を押すことに力を尽くしていかなくてはならないだろう。(くみこ)