NPO法人 ニュースタート事務局関西

6月定例会報告

By , 2021年6月20日 2:06 PM

 6月19日(土)この日はカフェコモンズで開催されました。8名参加でした。

4月と5月の定例会はできていませんでしたので、久しぶりの会でした。この間のニュースタートやその周辺の動きなどを話したあと、みなさまの現況などを聞きながら話し合いました。

 引きこもっている状態の人にとっては「外に出る」=「働く、仕事をする、就職する」と考えてしまいがちで、はじめの一歩が難関過ぎてより動きが取れないことも多いのではないでしょうか。そうではなくてまずは仕事は横においても、「仲間作り(人と集まって話したり何かを一緒にしたり)」が何より大事なんだと親が本当に理解したのちに本人に伝えること。いつ働きだすつもり?この先どうするの?とは聞かないようにしているというだけでは本人には伝わらず、ちゃんと言葉で「今あなたに必要なことは仕事をすることではなくて、上下関係もなく競争相手でもない立場の人と出会っていくこと」だと伝え続けなくてはならないと思う。

 高校など学校生活の時期が終わる頃、働くことを考える必要に迫られる。その時の状況が親の世代の方たちが体験してきたものと変ってきてしまっていることをまず親が知る必要がある。社会と個人との関係が180度転換してしまっている。以前なら社会の側から、下からか横に寄り添うようにして、うちの会社はこんな仕事をしていていますけどどうですか一緒に働きませんか、と話しかけてくれた。これに対してはyesかnoで答えることができて若者にとってコミュニケーションが取りやすかった。しかし今は、「あなたは何ができるの?」「他の人と比べてあなたはどれくらいの気持ちでうちの会社に入りたいと思っているのか表してみなさい。」と上から言われる。それに対して、若者はまだ働いたこともないのに「自分はこんな勉強をしてきてそれを生かせます。資格も持っています。」「言われたことには従います。」「周りの人とうまくやっていくことができます。」とアピールしなくてならない。それができないとコミュニケーション能力が足りないなどその人個人の能力が足りないと責められてしまう。そんな状況では、まじめで正直な人ほどうまくなんてやり過ごせないだろう。立ち止まって引きこもってしまうことの方がよっぽど全うな感覚を持っているのではないだろうか。そういうことを分かった上で親や周りの人は話しかけていかなくてはならない。そんなあなたが一人引きこもらなくてはならないなんて、それこそおかしいのだと。考え方をそれこそ180度転換させなくては本人の心に届く言葉を発することはできないだろう。(くみこ)

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