NPO法人 ニュースタート事務局関西

『444回目の鍋』と『445回目の鍋』

By , 2019年5月20日 10:00 AM

『444回目の鍋』
4月28日。今日が平成最後の鍋の会となりました。
年号が変わる事について、別にどうでもいいと思っている自分と、自分が育ってきた平成が終わる事に少し寂しさを感じている自分と、二つの感情が自分の中で渦巻いています。
今回の自己紹介では「昭和から平成へ変わった時」もしくは「平成から令和に変わる事」についてをテーマにしました。
特別何かあったわけではない、何か思った事はないという言葉から始まる人が多かったのですが、話始めると結構長く語る(というかみんなで話し合う)人も。
鍋の方はというとシンプルに「水炊き鍋」をやる事になりました。
昆布だしに食材を放り込み、各人がポン酢をかけて食べる簡単な鍋です。
家でも特に楽に夕食を作りたい時には水炊きになる事が多いですね。
まあ結局のところ作る鍋は何でもいいと思います。
集まって作って食べて話し合って楽しめれば、それが自分の良く知っている鍋の会になりますからね。
常に変化だけを求めていては、大事な部分を忘れてしまいかねません。
令和になっても鍋の会はいつものように続いているので、一度でも二度でも、良かったら何度でも来て下さい。つぼい。

『445回目の鍋』
5月12日。今日は参加申し込みの方がいなくて(いつも来るメンバーはのぞいて)、しかも鍋隊長が体調不良でお休みという知らせが。こういう時、誰か来てくれるだろうか、もしスタッフだけなら鍋の会をやる意味があるのかと考えます。しかし今まで鍋の会を中止したのは台風直撃の時の一度きりです。なぜなら、私たちは「鍋の会」が引きこもりの人にとって重要だと考えて開催しているからです。家族だけの閉じた環境の中で、誰とも話さなくて、動き出せなくなってしまった人にとって、家族以外の他人が集まる場に出て来ること。まずは鍋を作るために話したり手分けしたりできることをやってみたり、頼まれたり、教えてもらったりしながら、一緒に時間を過ごし、ただその場にいることを体験する。そして一緒にご飯を食べて、少し話したり、時にはぐさりと気持ちが揺さぶられるような話をしているのを隣で聴いたり、自分の気持ちが動くようなそんな場が必要だと。私も、鍋の会に初めて来た時に自分の気持ちをつかまれて揺さぶられた一人です。それまで自分の話す言葉一つ一つがおもしろく無いと思い人の集まる場で声を出す事はなく、おもしろくない奴だと思われていると怖くてびくびくしていました。でもここに来た時、そのまんま何も持ってないような私が話しなくてもただここにいていいんだと感じました。それから一つ一つ自分も周りも信じられるようになっていきました。その時から鍋会には、引きこもり当事者だけではなく、そのご家族の方や、この社会全体の問題に対して何かできないかと集まる大人たちや若者がいました。なのでぜひ当時者の方だけでなく、みなさんにも鍋の会に参加して頂きたいと思っています。この日は9人くらいが集まって肉団子鍋を作りました。久しぶりに来てくれる人や、初めてその日行ってみようと思えた人がいるだろうから、休まずに決まった日にやり続けていきます。第2、第4日曜日にやっています。参加希望の方は事務局まで、電話かメールでご連絡ください。(く)

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