○哲学の汁
10月26日の哲学講座4回目は、民主主義についてやりました。今回は前半にイギリスの哲学史を教えてもらってから、ベンサムの功利主義「最大多数個人の最大幸福」への批判→皆のためなら少数が犠牲になってもいいのか?をもとに多数決の矛盾の実験をしました。来週の夕食会のメニューを投票して決定するというものです。5つの候補を出した後、第三希望まで書いて6人で投票します。第一希望では、焼き肉とカレーが同票数で1位。しかし第二希望では圧倒的にチャーハンが1位になりました。と言う事で、焼き肉、カレー、チャーハンで再投票。するとカレー、焼き肉、チャーハンの順番になり、カレーに決定。カレーに3票入った訳ですが、残り半分の3人が他に入れました。と言う事はこの場にいる半数がカレーはそんなに食べたくないのにカレーに決定した事になります。なんとも釈然としないもやもやとした気持ちになりました。確かに今まで、映画鑑賞に何を見るかの多数決を取った時も、自分が見たい映画に決まらないと結局とてももやもやとした気持ちになってしまっていました。多数の人がいいなら自分は我慢するべきなのか?選ばなかった物はやっぱり選びたくない物だったりもする訳で、今までもすでに多数決の矛盾を感じていたことに気付きました。ただ、この日も話に出ましたが、候補を挙げた人がその良さをプレゼンしていればもう少し結果も変わったかもしれません。もし自分が選ばなかった物になってもプレゼンでその人の熱い気持ちを聞いていれば納得できたかもしれないのです。皆が少しでも納得できるように話し合いながら物ごとを決めていく過程こそが楽しいし大切かもしれません。決定後のカレー派の一言。「この中で毎日食べろと言われたらカレーしかないですよね…。」
さて次回は、前回の中国の哲学史の続きか、戦前の民主主義社会についてをします!(く)