「普通なんてどこにある~NPO編②~」長井潔
真夏の田んぼで死にかけて
(普通なんてどこにある~NPO編②~)
「君はセイホか?」
「セイホ?…生命保険のことですか?」
「生活保護を受けてるかと聞いてるの!」
(なぜそれを聞くの!)
家族持ちの男がNPOで働くと疑われるようだ。給与はフルタイムでも10万からと言われる。それで生活できるのか。わが子がNPOはじめ地域で働くのは不安だという親御さんもいる。働き始めた当初の私自身の課題でもあった。
*
若者への支援活動と病院売店運営のダブルワークを始めたが、これらの給料でも長くは継続できないと感じた。そこで別のNPOを紹介してもらったら「セイホか」と問われた。
高齢者への配食やデイサービスの給食を請けていて、調理担当を募っていた。調理をしない自分には無理だ。ところが施設は自宅の徒歩圏にあった。ならば、と妻を紹介した。自分が働かなくても収入が増えることになった。
(こんな出会いがあるのか…)
またもや地域に人をつなげてもらった。
その後、自分も仕入れを担当した。
「これなら他の仕事と両立できるでしょ?」
仕入れは配食NPOと売店とを兼ねてでき、若者の就労体験の場としてこれら二つの店を使う。三つの仕事は複雑に絡まった。段取り次第で効率よく動ける。
(奇跡のトリプルワークだ)
手取りは20万を超えた。
それでも会社で正規に働けば給与は高いし安定だと人は考えるだろう。
ただ会社も倒産はある。小さくても複数で働くと、一か所がなくなってもゼロにならない。
さらにそれぞれの職場の人と語りあうのが楽しい。会社の人間関係の窮屈さと好対照だ。
何より私には若者の就労先を開拓できた達成感が大きかった。配食NPOには後に何名も就職している。小さな仕事は使命が見えやすく、その働きがいはお金に換算できない。
*
「正社員」を疑い卒業する若者もいる。
「何をしているか見えない」と会社を辞めた若者は自ら小さな仕事をいくつも作った。障害者や性的少数者とともに歩む、意義を感じる仕事をバランスよく組み込む(20代女性)。
ベンチャーで働いていた若者は友人も増えず既製品を消費するだけの生活を卒業した。住まいを自ら整え、事務所をシェアし小さな企画を始めたら多くの同志と出会えた。支出を抑え自らの工夫で働く方が充実する時代だという(「ナリワイをつくる」伊藤洋志)。
お金を語るより、仕事そのものを語ろう。
*
例えば「田舎で兼業農家」などは悠々自適のように語られるが、農家の私が語る農業そのものは違う。
田に穴を開けるもぐらや田ウナギ(地下を這う目のない蛇)を見つけたらスコップで突き瞬殺する。異常繁殖するジャンボタニシは袋に詰めゴミに出す。田を耕すときれいな水鳥がそばに降り立ち掘り返された虫を食べまくる。トラクターはバランス悪く一歩間違えば横転する。真夏に畦刈りすれば熱中症になれるし豪雨で用水路にはまれば死ねる。
農業とは様々な生と死を見つめる業だ。
2016,7,14 長井 潔
そんなに死にそうにもならないです農業。
農業の拠点を愛媛に作りませんか!!
というのは農地を持て余しています。
千坪を優に超えます。農地無料で貸します。
視察に来てくれませんか?宿泊も無料にします。
私はあやしいものでないのは西嶋さんが保証します。
十分あやしいですが、、西嶋さんよりあやしくないですww
ごんださん、超久しぶりに見た。w
10年振りくらいか?
私は、もうNSには顔も出してません。