NPO法人 ニュースタート事務局関西

vol.4 引きこもり時事通信 Feb~Mar, in 2014

By , 2014年3月28日 12:12 PM

引きこもりにまつわる、興味深い、気になる、疑問を持つ・・・etcのニュースをご紹介し、解説、感想、場合によってはツッコミ等を付記するコーナーです。(栗田)

厚労省若者育成担当者「ニートと呼ばれる人働けば景気回復」
2014年03月7日 14時00分
http://www.news-postseven.com/archives/20140225_242815.html
安倍晋三政権は4月からの消費増税による消費の冷え込み、すなわち「増税デフレ」を防ぐという名目で5.5兆円の景気対策(補正予算)を打ち出した。
安倍首相は消費増税の実施を決断した後の昨年11月、各省庁の無駄な事業をチェックする“安倍仕分け”を指示した。そして今年1月20日、麻生太郎・副総理兼財務相は全省庁の予算概算要求から「34事業4574億円」の無駄な事業を削ったと胸を張った。しかし、補正予算で無駄とされた事業のうち8割が復活していたのだ。その一つが「ニート」対策だ。
安倍仕分けで大鉈を振るわれたのが、厚生労働省の「地域若者サポートステーション事業」だ。全国160か所に置かれた地域若者サポートステーション(サポステ)でNPOなどの専門家がハローワークにも行けない若者に“約束の時間を守らせる”ところからアドバイスし、就職相談に乗る事業だが、「わかものハローワーク」や「ジョブカフェ」(就職支援センター)など、似た事業が多いことから、仕分けでは44億円の予算がいきなりゼロにバッサリ切られた。
ところが、である。厚労省は補正予算で「若者育成支援事業」と名前を変えて同じ事業に35億円の予算を復活させていたのだ。厚労省の言い分が振るっている。
「ニートと呼ばれる人が働くようになれば納税者になります。消費者にもなるから景気回復にもつながる」(キャリア形成支援室)
シロアリたちには予算をゼロにされては困る事情があった。厚労省はこの数年で急激にサポステの数を増やしてきた。そのサポステ運営の指導や研修を委託されている日本生産性本部は、民主党時代の事業仕分けで天下りが27人いると癒着を批判された組織だ。 現在の天下り人数を聞くと、「担当者不在で答えられない」とのこと。厚労省は予算を日本生産性本部への委託費やサポステの人件費に充てているため、なくすわけにはいかない。「ニート支援」はシロアリ利権の絶好の隠れ蓑になっているのである。

税金を払ってもらうにはどうしたらいいか、と考えるのは国の機関としてはある程度当然だと思うし、国が労働問題として、ニート支援を行うというのも正しいかもしれない。また、ニート支援を「シロアリ」とザックリ切るのも、それこそひきこもり状態やニートと呼ばれる人への偏見との裏合わせのようにも思え、危険だと思う。
ただ、そもそもニート支援とはどういうものなのかという分析も甘く、支援を行おうとする事、現在の労働条件、企業の状況、また第一次産業のことや、自営という仕事についてなどの分析も曖昧に、(中途半端にお金を使って!)行うだけでは、それこそ支援団体にわずかばかりの金が回るというなんともやるせない事態となるのではないか。支援とは何か、当事者に本当に利益となるにはどうしたらいいのか、という分析こそが必要なはずだ。

「不登校」原因は「起立性調節障害」だった!思春期特有の病気で患者70万人
http://www.j-cast.com/tv/2014/02/06196115.html
2014年2月6日11時21分
学校に行かない子供が39人に1人、各クラスに1人いるという。室井佑月(作家)は「私は不登校はしょっちゅう。遅刻早退、欠席はナンバーワンだった」と、妙な自慢をする。井ノ原快彦キャスターも「僕は本当に行きたくなかった」、優等生タイプの有働由美子キャスターは「小学校の先生からの年賀状で『不登校で来なくなるかと思ったけれど来てくれてよかった』って。私、嫌な事忘れるタイプみたい」。さらに尾木直樹(教育評論家)は「高校の時、学校が嫌いでサボって、単位もらえなかったので、高1は2回やっているんです」
出演者の全員が不登校体験者だった。しかし、不登校は怠け癖や学校嫌いということではなかった。実はそこにはある病気が潜んでいるのだ。中谷文彦アナは「不登校は思春期特有の病気が隠れています。その数70万人。『根性で治せ』と学校に行かせようとすると、かえって悪化させます」と警告する。(2014年1月22日放送)
脳の血液不足で体調は絶不調
その病気は「起立性調節障害」という。寝ている状態から起き上がると、血液は重力で下半身にゆく。健康な人は自律神経が働いて下半身の血管を収縮させたり、血圧を上げる。起立性調節障害はそれがうまくいかず、血液が回らないため脳の血液が不足して激しい頭痛や吐き気に襲われ、学校に行くどころではなくなるのだ。
小児科の田中大介医師が説明する。「この病気は1960年ごろにわかって来たもので、まだ世間的には認知度が低いし、お母さんたちもわからないし、病院で診察する子どももあまり多くありません」
この病気のチェックポイントはいくつかある。
「朝なかなか起きられず、午前中は調子が悪い」
「立ち上がったときや立っているときに気持ち悪くなる」
「立ちくらみやめまいを起こしやすい」
「少し動くと心臓がドキドキし息切れがする」
「入浴時や嫌な事を見聞きすると気分が悪くなる」
「食欲がない」
「頭痛がある」
「体がだるく疲れやすい」
「乗り物に酔いやすい」
「顔色が悪く青白い」
「お腹が痛い」
中谷「この11項目中の3項目以上が当たっていれば要注意です。小児科や専門医の診断を仰ぐべきかもしれません」
井ノ原「診断されていないので、誤解されている子供達が多くいるんでしょうね」
学校に行けと叱る前に、一度医者に診てもらう方がいいかもしれない。

心と体の関係、ということは、不登校をしたり、会社に行けなくなったり・・・という事態にぶつかるときに、まず考えさせられる。私自身も、「起立性低血圧」だのといわれたし、この「起立性調律性障害」というのも、すごく当てはまってしまったのでした。
しかしここの最後に「医者に診てもらう方がいいかもしれない」で結ばれているけれど、医者にいっても直らないという病気があって、そうなると「本人の意思」「気合」といわれたり、それでもなおらないと「怠けてる」「甘えてる」と言われたりして、なかなか難しい。不登校やひきこもりという状態から自分の体について向かい合わされることについて通信でも今後考えていきたい。

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