NPO法人 ニュースタート事務局関西

初めての方

  「引きこもり」と言われるようになってから、20年経ちましたが、引きこもり問題は解決するどころか個々にも長期化することが多く、新たな世代にも引きこもる人が絶えません。引きこもり問題が社会的に解消しないので、個々に引きこもる状態が解決していくこととは関係がないと思いたい気持ちも分かりますが、個々の「引きこもり」が解決されていくには、この「引きこもり」を生み出してきた「社会」の理解が必要になると考えています。
   

  個別的に、引きこもりは10代後半からその兆しが表れ、進学や就労問題が関係するところで、昼夜逆転したり部屋に閉じこもったり神経症状など伴うことがあり、家族や同居人に対する依存や暴力としても、その問題は表れます。家族も閉じがちになり、親戚や近隣や友人に頼ることもできず、親が居なくなった後の子どもの心配もあります。引きこもっていると言われる人たちの年齢は10代から40代くらいと幅広く、小学校から不登校だった人もあれば、大学も出て何度か働いた経験のある人もいます。引きこもっている状態は、部屋から出ずに顔も見せない人や、働いてないくらいで外出も自由にしている人もあって様々です。ニートと呼ばれたり、発達障害と言われたり、統合失調症などとも一般的には決めつけがちですが、それらは誤解が多く、周りの人が彼・彼女らが置かれている社会的な状況をちゃんと理解していけば状態は変化していきます。

  その理解については一つ、引きこもっている人に共通することとして、対人恐怖や人間不信があります。でもそれらは彼・彼女ら特有のことではなく、今の社会や周辺の家族にもあることですが、引きこもっている状態にあっては半永続的に対人恐怖や人間不信などを克服する機会を失っています。具体的には、友達や恋人くらいの深い関わりやその他の継続的な関わりをもてない状態を問題にしていますが、それらも引きこもる状態をつくり続けている家の中での関係を変えることで、外との関わりができていくことは考えられます。

  なにゆえか、引きこもっている人にだけコミュニケーション能力がないとか、社会性が欠如しているとの見方が横行しているわけですが、その存在に無関心で話しかける友達もいないのに、自発的なコミュニケーションをさせようとしても無理があります。

  私たちは定例会や鍋の会や訪問活動など、引きこもり問題に必要と思われる活動を続けてきました。そういった中で、共同生活寮や地域での仕事も作ってきました。それらの活動は引きこもり問題への理解があってのことです。まずは「引きこもり」が投げかけている問題について、一緒に考えていければと願っています。その上で、私たちにできることがあれば協力させていただきます。最終的には、今引きこもっている状態にある若い人たちが社会をつくり、担っていくわけですから、それだけは何があっても信じて諦めずにいてください。

                                                                                                                                                2017年8月     ニュースタート事務局関西代表 高橋淳敏

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